安すぎる中国製大容量SSDを購入したら使い物になるのか?今どき中華の闇は古い!ある種の危機感を感じた名無しチップの驚異
アメリカ等海外ではブラックフライデーセールと言う11月最後の週末に、セールを行う事で日本でもだいぶ当たり前のようになってきましたが、中華人民共和国と言えば、11.11セールが一番力の入っているセールでもあります。
11.11セールでこんな怪しいSSDを発見
こちらですね。
今や円高が落ち着いているので、2TBなんと4,491円で購入ができますが、11.11セールのタイミングの時は円安で、4,900円くらい。セール値引きで4600円だったのですね。
日本のAmazonでもだいぶ安くなってきた物が売っていますが、レビューを見る限り動くみたいです。
でも、日本のAmazonに売っている2TBでも、1万円オーバーなのですよ。
これでもだいぶ安くなりましたけどね。
でも、今回見つけた怪しいのは、2TB4,500円くらいなのですよ。
もう半値!
怪しすぎるのマックスなのですが、自分の中で、これを使いこなしてみたいって言う思いが蘇ってきたのですね。
ポチりました
説明分にはSSDの卸売!
おそらく何処かから仕入れた物を販売しているのだと思います。
セラーの対応は丁寧なのですよね。
クッション材の封筒を3重にして発送してくれています。
旅の疲れは一切なく、SSDを安心して受け取ることができたのです。
SSDの外見としては、有名メーカーのSSDと作りは一切問題違いは無い、キレイなプラスチック製のケースにしっかり収まっています。
そもそも興味本位で買ったので、実は実際問題なく使えても、使い道を考えていませんでした。
パッケージはまさにWDのSSDを思い浮かべます。
シールに関しては自由に選べ、他のセラーになると、お好きなラベル貼りますって言うところもありました。
USB経由で接続してみました
こういう簡易的に接続できるツールで接続して動作を確認します。
接続した瞬間、フォーマットなどをする必要がありますが、動作としては、何も問題なく、Windowsは認識しました。
容量も、1.86TBと言う事でバイト換算でも問題なく2TBあることが確認できますね。
USB経由なので、速度は220MB/sと言う感じです。
実は下の方で出てきますが、実際最後はS-ATAで接続しており、500MB/s出ているのは確認しています。
中華SSDは動作するのか?
SMART情報関係は問題なく取得できます。総書き込みなども動いていますよね?
コントローラーはちゃんと動作しています。
でも、NANDやコントローラーのチップ名は、N/Aと言うことで、チップ名は出てこなく。
NAND型フラッシュメモリもコントローラーも、中国製の可能性が高そうですね。
容量詐欺チェック
ここでよくある中華SDカード、SSDの容量詐欺を疑い、本当に2TB書き込めるのかテストすることにしました。
h2testwと言うソフトが一般的らしく、実際にファイルを書き込んで、指定の容量まで書き込めるのかテストしてくれるツールがあります。
ソフトを準備し、いざ実行です!
ちなみに成功した場合は、こんなふうに表示されます。
これはもう10年以上前に買ったインテルの40GBのSSDです。
当時アメリカのオークションサイト、イーベイで購入し、輸入業者を通じて日本に送ってもらい7台購入したうちの1つです。
一時的サーバーで使っていて、今でもちょっとしたファイル置き場用に残してあります。もう元祖SSD時代の初期バージョンです。
こちらの場合、38163Mバイト中、37747Mバイト書き込めましたと言うことで、インテル製は10年経過しても、安心レベルでもあります。
ここからがトラブルとの戦いです
はじめは1時間くらい普通に動いていたのですが、そこからもうアウト。
いわゆるtimeoutになってしまい、偽装チェックソフトが使えないのです。
いわゆるプチフリで済めばいいのですが、一定容量書き込むと、フリーズするようになりました。
一昔まえのプチフリの場合、自働復帰して何事も無かったかのように書き込みができますが、もうフリーズすると復帰は不可能です。
手動での保存なら動く
USB経由での接続でしたが、抜いて挿せば、また使える
これの連続なのです。
こんなふうに、メモ帳で保存もできます。
いわゆる自働でどんどん書き込む処理が始まるとフリーズすることがわかりました。
動画ファイルをコピーしてみました
1ファイルあたり数MB容量のある普通のMP4ファイルをSSDへコピーすることで、やっと動作の不安定感がわかりました。
こんな風に14MBあるファイルをコピーすると、10Mバイトを超えたところで、一気にフリーズします。
フリーズすると、もうだめです。
この時点でNAND型フラッシュの容量詐欺ではなく。
コントローラーに問題があることがわかりましたので、使い物にならないレベル
ゆっくりファイルの保存し続けたら?
WindowsのBatファイルを動かし。
1秒ごとに日時を書き込んだテキストファイルを永遠に保存続けたらどうなるのか?!って言う実験をしてみました。
1秒に1ファイル
2秒に1ファイル
10秒に1ファイル
でも、最後はフリーズすることが判明しました。
ぶっちゃけ使い物になりません
わかりますかね?
フリーズすると、もう応答しないのですね。
何をやってもだめ。
USB経由の接続でしたので、USBを抜く。指すと復帰します。
保存されているデータは、しっかり残っている状態です。
フリーズする直前の物は残っていない。
USB経由からS-ATA経由で接続します
もう最後のチャンスです。
USBのコントローラーやドライバがおかしいのかもしれない為、S-ATA経由で接続してみました。
h2testwでチェックを開始します。
はじめは意気揚々と書き込めていたのです。
転送速度を見ると、すごく不安定なのですね。
はじめは500MB/sで書き込めていたのですが、その瞬間はスクショできなかったのですが…。だんだん遅くなり、最後の方は10MB/sとか…。
結局フリーズします
S-ATA経由でも残念ながら、フリーズすることが確認できました。
USB経由と違って厄介なのは、フリーズすると、もう何も手がつけられない。
それどころかコントローラーも壊してしまったみたいです。
わかりますかね?
残念ながらエラーが発生し、フォーマットもできなくなりました。
Windowsを再起動すると、ドライブがつながっている事は認識するけど、フォーマットをすると、ご覧の通りです。
何度やってもアウト。
USB経由で繋いでも書き込みが一切できない状態であることがわかりました
安すぎる中華製SSDのまとめ
もう何をやっても書き込みができないので、ケースを外してチップを確認してみました。
NAND型フラッシュメモリのチップ名
NAND型フラッシュメモリは上に2つあるチップの事だと思います。
- 29FSRHB2ALCTM4 2241 Y2106D
- 29FSRHB2ALCTM4 2241 Y2105A
とか書かれてありましたが、検索しても出てこない。
コントローラーのチップ名
封印と言いますか、黒いもので貼られていて、チップ名を確認することはできませんでした。
めくってもそもそも冷却用で、何も書いてないのかもしれません。
結果
昨今中国に対するアメリカの規制も強いのは事実ですが、NAND型フラッシュメモリの生産を中国で実施しているのは事実のようで、おそらく中国製でしょうか?
コントローラーは不明ですが、型番も無い為、開発中の物なのかコントローラーも中国製である可能性が高い品だとわかりました。
逆に今の日本製・アメリカ製・韓国製・台湾製などいろいろあるメーカーですが、中国もこの手のジャンルに投資をしており、ある種試供品のような物を売っているのかもしれないですね。
結果今の時代は容量詐欺ではなく。
コントローラー関係のレベルが格段に弱いけど、それに近い製品を生み出すことが出来るようになったみたいです。
ちょっとした勉強代ということで終わります。
SSDのゴミに当たらない為の秘策
- ブランドも大切かもしれませんが、価格相応の品を買いましょう